四国冒険ツアー(その3)

(前回から続く)

さて二日目。昨日は魔境ツアーだったので、とりあえず朝は人気のある観光地に行こうということで、松山空港へ。


↑絶好の天気である。

松山城とか坂の上の雲記念館とか行けよ、って感じだが今日は空港で「ポンジュースの出る蛇口」が体験できる月一回の機会なのだから仕方がない。
「愛媛は蛇口からポンジュースが出るって本当ですかー」
というよくある質問にマジレスしてしまった感じの施設である。行ってみると、ちょうど「愛媛みかん大使」というたすきを掛けたおねーさんがエスカレーターを上がっていくところだった。ついていくと、果たしてその先には蛇口が。おねーさんがコップの入ったお盆を「どうぞ」と差し出してくれたので、蛇口をひねると…おお、本当だ。ポンジュースが出る。おいしい。あ、もちろんトイレや洗面所や、至る所の蛇口からポンジュースが出るわけではないよ。MITの有機化学科では「クロロホルムの出る蛇口」があって、器具の洗浄とかが楽らしいですなー。



ちなみにこの蛇口の舞台裏を、Yukikaze氏がこっそり写真に撮ってしまったようなのだが、知らなかったことにしたいと思う。(ぉ
いや、なんか裏手に大量のポンジュースのペットボトルが捨(ry とか、蛇口が街のジュース屋さんのディスペンサーの先っぽに付(ry …いやいや。知らない知らない。


さて、リムジンバスに乗り、市内へと戻る。空港で突然思い立ったのだが、今日は松山近海の瀬戸内海に浮かぶ、「興居島(ごごしま)」へ渡ってみることにした。興居島はみかんの名産地。あとは釣り人が行く程度で、観光地ではない。
「みかんの島で取れたてのみかんを買うぞ」と静岡県にみかんを持って帰る気満々のYukikaze氏。とりあえず君がどこから来たのか思いだして欲しい。


まずは伊予鉄道で高浜港へ。列車の窓が、西側だけ激しく汚れていて、窓の外もろくに見えない。海風を喰らって潮で汚れてしまったらしい。これは傷むの早いだろうなぁ。


高浜から興居島行きのフェリーに乗り換える。これは尾道渡し船が少し大きくなったようなもので、10分で着いてしまう。港の待合室ではなく、船の中でお金を払うようだ。今日の瀬戸内海は風があるが、よく晴れている。昨日の雪国から何十キロも離れていない場所なのが信じられないくらいだ。船着き場に着くと、もう誰もいない。待合所にすら人がいない。明るい島があるだけだ。


ここは観光地ではないので、適当に散歩して別の港まで歩き、帰ろうということになった。地図を適当に見た結果、まずは島の反対側にある神社へ行くことに。ヘアピンカーブをいくつか歩いて登ると、みかん畑から海を見渡す気分のいい眺めが開けた。10分ほどで対岸へ。もちろんこの辺の車といえば、みかんを満載した軽トラなのだが、一台イイ感じのアルファロメオ147が小さな港に止まっていた。マフラーを換装して、テクノマグネシオのホイールを履いている。どうチューンされているのか分からないが速そうである。この島、我々は10分で反対側から歩いてきたのだが、アルファでは持て余す狭さなんじゃないか、とかいらん心配をする。マグネシウムホイールなら潮風で錆びにくくていいの? どうなの?(^^;

行き先の神社は、びっくりするほど小さかった。地図では鳥居のマークが付いていたが、これは祠(ほこら)だ。それより海岸が美しかったので、よしとしよう。




戻って、帰りの船が出る別の港へ。よく見ると目的地は6kmぐらい先にあって、1時間しかない。交通手段は徒歩しかない。仕方ないので早足で歩く。結局知らない場所を足で歩きまくるといういつものパターンに。道は白砂の見事な渚を通っていく。素晴らしいね。



ヘーベルハウスっぽい家。

帰りの船に乗って、結局みかんを買えなかったことに気づく。みかん畑はそれはもうたくさんあったのだが、売店は一つもなかったし、農協は日曜だったので開いてなかった。考えてみれば、みかん農家しかない&観光客も来ない島で、みかんを売るわけがない。食べたければ自分の畑になっているし、売るなら箱詰めして出荷するわけだ。というわけで、みかんの名産地でみかんを売っていると思っていると大間違いですね。「ある程度観光客の来る」名産地で買わないといけない。ちなみに、船は片道230円。松山に来た際には少し足をのばして、光の溢れる瀬戸内の島を散歩してみてはいかがでしょうか。自転車を持ってくればきっと楽しいと思うよ。



↑ちなみにこれが伊予鉄道高浜線の列車。どっかで見たことあるねぇ。


はい、そんなわけでYukikaze氏は港から高速船に乗って広島へ。私はまた伊予鉄道で、いつものエミフルへと夕飯を食べに行ったのだった。