キャンピングカー紀行(3)
朝、王滝村で目覚めると、冷え込んでいる。さすがに標高1000m近い場所だけあって寒い。
FFヒーター(ガソリンファンヒーター)の電源を入れ、のそのそと出発準備。
お前らか、昨日からたまに奇声を発したり走ったりしてた奴らは!
さて、今日は名古屋に向かう前に、御嶽山に登ることにする。標高2000mオーバーの登山口まで舗装道が続く、なかなか素敵なコースである。自転車でも一度行ってみたかったが、今まではアクセスの悪さにためらっていたのだ。…が、今思えば乗鞍に行くのとあんまり変わりないな。
朝の御嶽湖は、紅葉の山を写していた。美しい! この空気の透明感が皆さんに伝わるだろうか?
もう通行止めも間近。御嶽山への登山道はところどころ凍結していた。
帰りに牧尾ダムでばっちりダムカードをゲットし、あとは国道19号で名古屋へ。途中恵那で私の好きな「山の栞」(サブレー)を求めたり、名古屋でひつまぶしに舌鼓を打ったり。
とかやってたら、四日市の手前で日が暮れてしまった。
これは困った。明日は朝からアドベンチャーワールドに行こうかと思っていたのだ。仕方ない、今日はちと強行軍でいこう。
四日市から鈴鹿、亀山と抜け、夜の名阪国道をぶっ飛ばす。
…でも全然スピード出ないので、ぶっ飛ばしたのは気持ちだけ。実際はのろのろ走って他の車に抜かれてた。
さらに天理の細い道を抜け、橿原の「かもきみの湯」で休憩。この温泉はいい! 新しくて、リーズナブルで、清潔。雰囲気も近代的。風情はないけれど、明日香あたりを走ったら、少し足を伸ばしてここで休むのもよいな。
そして、まだ終わらんよ。京奈和自動車道で橋本へ抜けて、夜の高野山へとひたすら峠道を登る。このくねくね、長かった。永遠に続くんじゃないかと思うほど細くてくねくねしていた。さらに、高野龍神スカイラインへ入り、漆黒の闇の中のワインディングを走る。先日の日記にも書いたとおり、いちいちすごい横Gを食らうので、体力的にも疲れる。
夜の11時に力尽きかけて到着したのが護摩壇山の駐車場。満天の星の下、静かな夜である。
…ただ、夜トイレに行った帰り、嫌なものを発見。この駐車場、がけの上にあるんだけど、靴が1足揃えて置いてあった。ひぃ〜。
見なかったことにして、就寝。でも、恐怖より疲労のほうが勝っていたので、あっという間に意識は飛んでいた。(続く)