ベンツGクラスに乗ってきた

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

同僚の皆さんからの年賀状を楽しみに見ているのだけれど、「今年もタフな一年になりそうですが」「気の抜けない日々が続きますが」とかそういう接頭辞をつけたメッセージをたくさんいただくので、新年早々プレッシャーでつぶれそうです。


さて、数年前にも一度行ったグランフロント大阪メルセデス・ベンツコネクションで、また車の試乗をしてきた。今回はGクラス、G550。ベンツの中でも異色の、軍用車の中身を一般向けにラグジュアリーにして販売しているものである。予算があったとして自分でこれを購入するかというとどうかな、と思いつつ、だからこそ購入を前提としなくてもいいグランフロントの試乗で乗ってみたい、ということで運転してきた。

ひとことで言うとアレですね、この車はオスですね。オスの車ですね。
無骨なドアを開けて、「バスン!」と閉めて、イグニッションキーを回すと、只者でない咆哮を上げて「ゴアッ! ゴルルルル」と回り始めるV8エンジン。一転して車内はレザーでしつらえられていて、ハンドルもウッドとレザーですごく感触がいい。ドアロックすると「バスッ!」と必要以上に威勢のいい音でロックされる。割と楽しい。


車幅は1.86m, 前もそれなりに張り出しているが、真四角だから左右の見切りはすごく楽で、フェンダーミラーもあってとても運転しやすい。ただ、回転半径は6.5mしかないので、小回りきかないねぇ。2トントラックだって5m台ですからねぇ。


走りだしてみるととてもジェントルで、エンジンはうなってはいるが静かである。前のクルマがいなくなった時に踏み込んでみると、低音でうなりを少しあげるだけで、重い鉄の塊である車体がすごい勢いですっ飛んでいく。離陸しそう。しかしハマーのような「ズモモモー」というアメリカンなV8のうなりはないのですな(個人的には、アメリカンV8は音がこもりすぎていてあまり好きではない気がする)。このエンジンは比較的新しい4000ccのV8ツインターボエンジンで、低回転から恐ろしいトルクを絞り出してくるタイプなので、回す必要もなく加速しちゃうのである。

車体の揺れは鷹揚で、重心が高めのせいかゆっさゆっさという感じ。乗り心地は、運転席だと良好であった。サスペンション設定でボタン一つで硬さは変えられたが、私が試した範囲内ではよくわからなかった。

最後に信号で停まった時、メーターのところで燃費を確認してみた。まぁ、こういう車に低燃費を期待してはいけない。ハマーが6km/Lで、FJクルーザーもそんなもんだったなぁ。…と、見ると。

「2.4 km/L」

お、おう? あ、これは今回走っている分だけの街乗り燃費か。ではトータルの表示に切り替えると、

「3.1 km/L」

おう。ディーラー氏に聞くと、「まぁそんなもんじゃないでしょうか」とのお答え。そ、そうですか。
さっきも書いたが男のアイテムとして素敵なら何でもいいので、これを買う人にとってはどうでもいいと思うのだけれど、Gクラス(ゲレンデヴァーゲン)とかハマーとかって軍用車よね? 戦場でそんなガソリンバカ食いしていいの? というのはいつも疑問に感じている。軍用車もエコな方が、最後サバイバルできるのではないのだろうか。


まぁいいや。そんな感じで、個性がすごい車でした。惹かれるアイテムではありますな。特にウッドとレザーのハンドルがステキ。
だけど、エンジンは下位の3L台のクリーンディーゼルエンジンがいいんじゃないかなぁ。ちょっとV8ツインターボはtoo muchではないかと。(さらにこの上にAMGのグレードがあるのが恐ろしいところだ)


# ついでに、車庫に停めてあったマイバッハ(最高級リムジン)に乗せてもらいました。これはすごい。飛行機のファーストクラスの座席がまるまる車にくっついてる感じ。リクライニングすると助手席が勝手に退いていくのね。もう一生乗ることはないと思われ。